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不動産が売れないと言われたら?相談はどこにするか基本を解説

住宅の査定・売却

染野 和弘

筆者 染野 和弘

不動産キャリア20年


自分の不動産について、他社から売れないと言われてしまうと、今後どうすれば良いのか不安になります。
その一方で、本当に売却が無理なのか、それとも条件や進め方を見直せば可能性があるのかは、専門的な視点で丁寧に確認する必要があります。
そこで本記事では、不動産が売れにくいと言われる主な理由を整理しながら、どこに相談すれば良いのか、どのような準備をしておくと話がスムーズに進むのかを分かりやすく解説します。
売却だけでなく、賃貸や活用も含めて検討したい方に向けて、今すぐ取り組める対策も紹介しますので、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

不動産が「売れない」と言われる主な理由とは

不動産が「売れない」と言われる背景には、まず法律や建築基準による制約があることが多いです。
代表的なのが、建築基準法の接道義務を満たさず再建築ができない、いわゆる再建築不可の土地や建物です。
建築基準法では、原則として幅員4m以上の道路に2m以上接していない土地では新たな建物の建築確認が下りないとされており、このような土地は一般的な住宅ローンの利用が難しく、買主が大きく限定されます。
その結果として、再建築可能な物件と比べて評価額が低くなりやすく、売却までに時間がかかる傾向があります。

また、再建築不可まではいかなくとも、前面道路の幅員が狭い、間口が極端に短い、袋地で車両が入れないといった接道条件の悪さも売却のしにくさにつながります。
これらは建物の建替えや増改築の自由度を下げるだけでなく、金融機関が担保評価を行う際の減点要因となり、資金調達が難しい物件と判断されやすいからです。
さらに、用途地域や建ぺい率・容積率の制限によって建物の大きさや用途が制約される場合も、購入検討者の選択肢を狭める要因となります。
このように、法律上の条件が厳しい不動産ほど、どうしても「売れにくい」という評価を受けやすいのが実情です。

一方で、法律面に大きな問題がなくても、市場性の低さから売却が進まないケースも少なくありません。
たとえば、築年数が経過して建物の老朽化が進み、長期間空き家となっている住宅は、修繕費用や安全性への不安から敬遠されがちです。
国土交通省などの調査でも、空き家状態が半年以上続く戸建住宅は、築年数の経過とともに空き家期間も長期化する傾向が指摘されており、市場での選ばれにくさがうかがえます。
さらに、周辺の取引事例と比べて利便性や生活環境の面で見劣りする立地の場合、問い合わせ自体が少なくなり、「売れない」と感じやすくなります。

法律・規制による要因 市場性による要因 価格・売却方法による要因
再建築不可や未接道 築年数が大きく経過 周辺相場とかい離した価格
道路幅員や袋地など 長期間の空き家状態 広告や情報発信が不足
用途地域や建築制限 利便性に乏しい立地 売却方法の選択肢が限定

さらに見落とされがちな点として、価格設定や売却方法そのものが「売れない」状況を生んでいる場合があります。
大手不動産情報サイトの解説でも、周辺エリアの実際の成約価格と比べて販売価格が高すぎると、内見や問い合わせが伸びず長期在庫化しやすいとされています。
また、広告の出し方や写真・間取り図の見せ方、売却期間の設定など販売戦略によっても、同じ物件でも反応が大きく変わることが指摘されています。
つまり、不動産自体に課題があっても、適切な価格と売却方法を検討することで、「売れない」と言われた物件でも成約の可能性を高められる余地は十分にあるといえます。

「不動産 売れないと言われた 相談 どこ」で探す前の整理

まずは、相談の前提となる自分の不動産の基本情報を整理しておくことが大切です。
具体的には、登記簿に記載されている所有者や持分などの権利関係、土地と建物それぞれの面積、私道負担や地役権の有無などを確認しておきます。
あわせて、市区町村の都市計画図などで用途地域や建ぺい率・容積率といった規制を把握しておくと、建て替えや活用の可能性について、専門家との話がスムーズになります。
このような基礎情報を事前にそろえておくことで、「売れない」と言われた理由が権利関係や規制にあるのか、それとも別の要因なのかを整理しやすくなります。

次に、「売ること」だけに目を向けるのではなく、自分と家族の希望や状況を幅広く考えておくことが重要です。
たとえば、早期に売却したいのか、一定期間は賃貸として貸したいのか、将来子どもや親族が利用する可能性を残したいのかといった点を話し合っておきます。
さらに、相続が関係している場合には、将来の承継方法や、他の相続財産とのバランスも含めて検討しておくと、相続や不動産の相談窓口を活用するときに論点が整理しやすくなります。
このように希望と優先順位を明確にしておくことで、相談先から提案される選択肢の中から、自分たちに合った方針を選びやすくなります。

あわせて、「いつまでに、どの程度の金額を現金化したいのか」という時間軸と金額の目安を決めておくことも欠かせません。
可児市の空き家等実態調査では、売却に向けて動けない理由として「相談する場所が分からない」ことに加え、「家財がそのまま残っている」ことなどが多く挙げられており、準備が進まないほど判断が遅れやすい状況が示されています。
そこで、たとえば「何年何月までに概ねいくらを目標にしたい」という目安を決め、そのために片付けや書類整理をどの時期までに行うかを逆算しておくと、相談内容も具体的になります。
このように期限と目標額を整理したうえで相談に臨むことで、「売れない」と感じていた不動産についても、売却・賃貸・活用など複数の現実的な選択肢を比較検討しやすくなります。

整理しておきたい項目 具体的な確認内容 整理しておく効果
権利関係と物件情報 登記名義・持分・面積 売却条件や制約の把握
用途地域と利用目的 用途地域・建ぺい率等 建て替えや活用方針整理
家族の希望と期限 現金化時期と目標額 相談内容と優先順位の明確化

「売れない」と言われたときの相談先の種類と活用法

不動産が「売れない」と言われたときは、まず相談先ごとの役割を整理しておくことが大切です。
宅地建物取引業者は、価格査定や販売活動など、売買そのものを具体的に進める立場です。
一方で、公認不動産コンサルティングマスターなどの不動産コンサルティング有資格者は、資産全体の組み換えや活用方針まで含めた助言を行う専門家として位置付けられています。
「誰に何を相談するか」を意識しておくことで、限られた時間の中でも、より納得しやすい解決策を見つけやすくなります。

また、「売れない」と言われた背景に契約上のトラブルや説明不足がある場合には、中立的な相談機関を活用する方法もあります。
一般財団法人不動産適正取引推進機構では、不動産の売買や賃貸借契約に関する電話相談を無料で受け付けており、紛争解決手続を担う体制も整えています。
さらに、公益財団法人不動産流通推進センターでも、不動産取引全般について電話相談を行っており、取引当事者からの問い合わせに対応しています。
このような専門機関を併用することで、取引の進め方そのものが適切かどうかを客観的な視点から確認しやすくなります。

公的機関の窓口を利用することも、「売れない」と言われたときの不安解消に役立ちます。
多くの自治体では、不動産取引や空き家に関する無料相談窓口や電話相談を設けており、宅地建物取引業法上のルールや一般的な注意点について案内しています。
例えば、自治体が公表している相談事例集を見ると、売却が進まない理由や仲介会社とのやり取りに悩むケースなど、実務に即した注意点が整理されています。
事前に相談内容をメモし、権利関係や面積が分かる資料を手元に用意してから相談することで、限られた相談時間でも要点を押さえた助言を受けやすくなります。

権利関係が複雑であったり、相続や税負担が絡んでいたりする場合には、弁護士や税理士などの専門家との連携が重要になります。
売却自体は宅地建物取引業者が担いますが、共有者間の紛争、相続登記の未了、譲渡所得税の見通しなど、法律・税務面の整理が先に必要となる場面も少なくありません。
不動産コンサルティング有資格者の中には、弁護士や税理士と協力して対応できる体制を整えている事務所もあり、ワンストップで相談できる場合もあります。
「売れない」と言われた理由の中に、権利や税金の問題が含まれていそうだと感じたときは、早い段階でこれらの専門家への相談を検討することが大切です。

相談先の種類 主な相談内容 活用のポイント
宅地建物取引業者 価格査定や販売方法 売却条件の見直し相談
不動産コンサルティング有資格者 資産全体の活用提案 売るか貸すかの比較検討
公的相談窓口 取引一般の注意点 中立的な情報収集
弁護士・税理士等 権利関係や税務問題 紛争予防と事前整理

不動産が「売れない」と言われた方が今すぐできる対策

まずは、所有している不動産の現況を、自分の目と手元の資料で丁寧に確認することが大切です。
登記簿謄本で所有者や面積、持分の有無を確かめ、権利関係にあいまいな点がないか整理します。
あわせて、固定資産税の課税明細書や建築確認関係書類、過去のリフォーム履歴など、手元にある資料を一度机の上に並べておくと、売却条件を柔軟に検討しやすくなります。
そのうえで、価格の見直しや引き渡し時期の猶予など、どこまで譲歩できるか自分なりの基準をメモしておくと、相談時の話し合いがスムーズになります。

空き家や老朽化した建物でも、「売る」「貸す」「活用する」「手放す」といった複数の選択肢があるとされています。
国や自治体の調査でも、売却や賃貸を検討しながら「どう動けばよいか分からない」「荷物がそのままで手を付けられない」ために行動できない所有者が多いことが指摘されています。
しかし、何もしない期間が長くなるほど老朽化が進み、売却や賃貸の条件が厳しくなるおそれがあります。
まずは片付けや簡易清掃など、今すぐ自分でできる範囲から一歩を踏み出し、現実的に取り得る選択肢を整理していくことが重要です。

相談窓口を選ぶ際は、こちらの状況を丁寧に聞き取り、メリットだけでなくリスクや費用も含めて具体的に説明してくれる担当者かどうかを見極めることが大切です。
例えば、売却が難しい理由や、価格や期間を調整した場合に期待できる変化を、根拠となる資料や事例を示しながら説明してくれるかどうかは重要な判断材料になります。
また、難しい用語をかみ砕いて説明し、分からない点を質問しても嫌な顔をせずに応じてくれるかどうかも確認したいところです。
一度の面談で判断がつかない場合は、説明内容を書面で残してもらい、家族と落ち着いて検討する時間を確保すると安心です。

今すぐ見直す書類 物件ごとの選択肢 担当者を選ぶ視点
登記簿謄本・公図 売却による現金化 状況を丁寧にヒアリング
固定資産税関係書類 賃貸としての活用 費用とリスクを具体的提示
建築確認・検査済証 解体や管理継続 専門用語を分かりやすく説明


まとめ

不動産が「売れない」と言われても、法律や立地、価格設定などの要因を丁寧に整理すれば、解決の道が見えるケースは少なくありません。
大切なのは、「売れない」と決めつけず、権利関係や希望条件、現金化したい時期を明確にしたうえで、専門家へ具体的に相談することです。
当社では、再建築不可や空き家、老朽化物件など、扱いが難しい不動産のご相談も、売却・賃貸・活用など複数の選択肢から一緒に検討いたします。
「自分の不動産は本当に売れないのか知りたい」「どこに相談すればよいか不安」という方は、まずはお気軽に当社へご相談ください。

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